――大学も企業も「国際化」が一つのカギになりますね。
半導体は良い例ですが、グローバルな社会で価値創造をするために国際化は必須です。国際社会といかに交わり、国際社会の発展を自分たちの力にして日本の発展につなげるか。そういう溶け合った形の研究大学になろうと第一歩を踏み出したところです。
産学連携については、企業と大学が研究開発を共同で実施するというイメージだけがあるかもしれません。しかし、これからはジョイントベンチャーを立ち上げるなど、大学の活動であっても事業につなげ、発展させる形で、価値創造に寄与することも重要になると考えています。
これらの取り組みを進めて、その価値を社会に認めてもらうことにより、25年後に産学連携の規模を1000億円程度にするのが東北大の目標です。企業の内部留保は500兆円ともいわれていますから、産学連携の新たなサイクルが動き始め、大学の知の価値が認められるようになると、規模を伸ばす余地が十分にあると考えています。世界では、大学の知が創薬で活用されるなど既にいくつかの例があります。
スタートアップも国際化が一つのテーマです。米国で発展し世界に拡(ひろ)がったスタートアップですが、世界と日本とのエコシステムをもっと近づけるべく努力をしています。本学からもディープテックと、社会課題の解決を目指す多くのスタートアップが生まれています。国際化することによりさらなる発展が見込まれます。
この2月には量子技術のスタートアップに関するワークショップをシカゴ大学と一緒に東京で開催しました。未知の分野だからこそ、積極的に投資をする。その姿勢は大いに参考になります。
――米国と言えば、G7広島サミットの最終日(2023年5月21日)には、ジョー・バイデン米国大統領とも面会されました。どんな話をしましたか?
バイデン大統領とは「半導体は、日米両国にとって重要な産業だ」という考えで一致しました。大統領が自ら「この機会に日米の半導体チームを作って、一緒に取り組もう」という強いメッセージを発信したことは、心強く感じました。
日米両国がしっかりと戦略性を持って連携していくことが大切だと考えています。
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