VOCをうまく活用するための体制作りでは、コンタクトセンターが起点となってVOCを収集・分析し、活用したい関連部署につなぐ体制を整備することが重要だ。関連部署はVOCに応えて、製品やサービスを改善。VOCを全社で活用するフローが軌道に乗れば、顧客満足度も向上、好循環に入っていくだろう。
今はサブスクリプションが全盛の時代で、モノよりもコトを重視する傾向が強い。商品やサービスを通じて体験したことが、顧客の評価につながる。そのため、企業がVOCを深く知り、顧客の声に呼応して製品やサービスを改善する姿勢が大切である。その結果、顧客のロイヤリティーが高まりリピーターになり、ひいては企業の経営に大きなプラスの効果をもたらすだろう。
VOCの目的を定め、コンタクトセンター中心に関連プロセスとシステムを構築する。仕組みの導入を目的化せず、分析とモニタリングを通じて、市場や顧客と対話し続ける。顧客リテラシーの変化、テクノロジーの進化と状況は日々変化していくため、VOCの仕組みや体制を絶えずアップデートすることを意識してほしい。これによって、顧客視点を持ち続けることが可能となる。
本連載も読者の皆さんにとって何かのヒントになれば、という思いでいろいろ書かせてもらった。これからも顧客対応の最前線に立ち、理想形を追い求めていきたいと思う。
株式会社ベルシステム24 ソリューション推進本部 コンサルティング部 パートナー
多様な業種・業界向けのビジネスコンサルティングに携わり、2012年に株式会社ベルシステム24へ入社。ビジネス&ソリューションコンサルティングの専門チームを発足。自らもコンサルタントとしてビジネス改革・改善に取り組む。大規模コンタクトセンターでのデジタルCXセンタ―の実現など実績多数。CX専門メディア『コンタクトセンターの森』にて、プロフェッショナルブログを執筆中。
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