アップルが自動運転EVの開発プロジェクトを終了し、販売を断念したという。2000人ものスタッフはAI開発のセクションへ転籍となり、ライバル企業に比べ参入が遅れているAI分野の開発を加速させるようだ。
このことから分かるのは、アップルはモビリティ産業への進出を諦め、ITのソフトウェアとそれを扱うデバイス(つまりコンピュータ本体とその周辺機器)に専念していく、ということだ。
そもそもアップルはソフトウェアとハードウェアの両方を開発・製造し、同業他社にはない価値観を提供することで成長した企業だ。スマートフォンの「iPhone」はその典型的な例であるし、PCも独自OSと専用機だけで提供(昔は他社にもOSを利用させていた時代もあった)している。
最近もVRゴーグルで新商品をリリースし、独自の世界観を展開しているアップルがモビリティ分野への参入をなぜ諦めたのか。AI分野での遅れを取り戻すため、というのは言い訳にはならない。なぜなら、本気でAI開発を加速させるのであれば、増員すればいいからだ。
このことから分かるのは、アップルはやはり自動運転EVをソフトウェア主導で考えていたのだな、ということだ。それも撤退の理由の一つにつながる。
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