このように2年前の段階では、Tポイントの強さはまだまだ健在だ。そしてTポイントは4月22日にVポイントと統合し、一気にデジタル化にかじを切った。
現時点では、三井住友カードのVポイント基盤と、Tポイント基盤をID連携し、名称をVポイントに共通化した上で、残高も合算するにとどまる。しかし、今後「三井住友カードと協議しながら、新しいサービスを順次搭載していく」(CCCMKホールディングスの撫養宏紀氏)とし、例えば三井住友カードで決済すると、別途Vポイントカードを出さなくてもポイントが貯まる機能などを盛り込んでいく考えだ。
従来のプラスチックのTポイントカードもそのまま利用できるが、新たにプラスチックのVポイントカードを発行する計画はない。「プラスチックからスマホに移行させたい。モバイルに登録しやすくなるようなカードを準備している」(撫養氏)
リアル店舗の決済において楽天が本格攻勢、そしてTポイントはVポイントに名前を変え三井住友カードと一緒に反転攻勢に出る。ディフェンディングチャンピオンであるPayPayの牙城を崩せるかに注目だ。
金融・Fintechジャーナリスト。2000年よりWebメディア運営に従事し、アイティメディア社にて複数媒体の創刊編集長を務めたほか、ビジネスメディアやねとらぼなどの創刊に携わる。2023年に独立し、ネット証券やネット銀行、仮想通貨業界などのネット金融のほか、Fintech業界の取材を続けている。
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