22万円以上もするのに、なぜ? LIXILの「ボディハグシャワー」が前年比2倍の理由担当者に聞いた(2/5 ページ)

» 2024年05月27日 08時55分 公開
[小林香織ITmedia]

価格は22万円〜。後付可能な全身シャワー

 ボディハグシャワーは、新築需要よりもリフォーム需要が高まっていたり、シャワー浴が増えていたりする現状を踏まえて開発が始まった。浴室の水栓を活用して後付設置が可能、空間に違和感なく溶け込むようなデザインとなっている。

 鏡の横にアームが2本取り付けられており、シャワーに見えづらい。価格は施工費込で22万円〜となる。

一般的な自宅の風呂場や鏡のサイズに合わせ、リフォームで取り入れやすいデザインを実現

 使用時は、アームを前に倒して好みの角度に調整して浴びられる。ノズルは全部で10カ所あり、上下の2つはほどよい刺激で当てる星型、それ以外はやわらかい霧状にしている。

肩や肩まわり、ヒザ下はやや強めの吐水でしっかり当て、それ以外は霧状のやわらかい吐水で体を包む

 立っても座っても浴びられるが、リクシルが推奨するのは座った姿勢で42度で5分間浴びること。同社の調査によると、通常のハンドシャワーよりも体の深部温度が上がりやすく、入浴後も体が温かい状態が続きやすいという結果が出ている。

入浴後、5分間安静にした後の表面温度。体全体や腰まわりの温かさが続いている
浴槽入浴には及ばないが、ハンドシャワーに比べると、ボディハグシャワーは入浴後も深部体温(舌下温度)が下がりにくい

 リクシル浴室商品部の古屋重行氏は、「社内で200人以上がモニタリングした結果では、『湯船に浸かった後みたい』という声が多かった。『浴槽がいらなくなる』という声もあった」と話した。

浴槽入浴と比較して、ボディハグシャワーはCO2削減と節約につながる

 浴槽入浴と比べて節約効果もある。リクシルによれば、4人家族が1年間、平日の浴槽入浴をボディハグシャワーに切り替えた場合、CO2排出量を約36%削減、水道・ガス代を約2万円節約できるという。

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