22万円以上もするのに、なぜ? LIXILの「ボディハグシャワー」が前年比2倍の理由担当者に聞いた(4/5 ページ)

» 2024年05月27日 08時55分 公開
[小林香織ITmedia]

コスパ、タイパ需要で、売り上げは前年比2倍に

 新しい発想で開発されたボディハグシャワーは、販売戦略にも工夫を凝らしている。工務店やホームセンターを介して消費者に販売する従来のB2B2Cではなく、自社のWebサイトで販売するD2Cを採用。かつ、リクシルでは珍しく発売前に発表会を開催し、その場に出席した記者(媒体)に体験を促したという。

 「工事が必要、かつ一般的なハンドシャワー製品と比べると高価なため、単にWeb上に掲載しただけでは難しいだろうと。早期の話題づくりを意識して、発売前に発表会を開催し、あまりアプローチしてこなかった媒体にも参加を促しました」

 結果的に反響が良く、同社ではあまり縁がなかった女性誌やキュレーションメディアを含む15媒体ほどで掲載。当時はコロナ禍で、「自宅時間を快適にしたい」という風潮があったこともプラスに働いた。

パッと見ではシャワーだと気付かないデザイン性と浴びた時のインパクトが反響の理由だったようだ

 さらに、自社Webサイトでもスポーツ選手や温泉療法専門医、日本サウナ学会代表理事などボディハグシャワーへの共感度が高そうなインフルエンサーの体験インタビューを掲載している。

 そうした戦略が機能し、Webやテレビなどで紹介されて知名度が向上、徐々に販売台数が増えていった。発売2年目となる2023年度の売り上げは前年比2倍に。数カ所のホテルやサウナ施設にも導入されている。

 「購入者の約5割は、30〜40代の共働き世帯や30〜50代の持ち家に住む方です。この方々は、介護目的ではなく手軽に全身を温められる機能性などを理由に購入されています。以前の全身シャワー製品と比べると若年層の購入が多く、コスパ、タイパの面で共感いただいているからだと考えています」(古屋氏)

 認知度が上がるにつれ、工務店などから「ウチでも売りたい」と問い合わせがくるように。2024年4月からB2B2Cでの販売もスタートしている。

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