発想としてはユニークな商品だが、どのくらい売れたのだろうか。結論から先に言うと、売り切れる日が続いた。想定以上の反響があったわけだが、どういった時間帯にどのような人が購入したのだろうか。
時間帯を見ると、午後1時からじわじわ売れていって、ピークは午後3〜5時にかけて。先ほど開発するにあたって「夕方の“穴”を埋められるモノ」と紹介したが、狙い通りの結果となったのだ。
男女・年代別で見ると、男性20〜40代が多い。大宮駅では1.8倍、品川駅では3.4倍、それぞれ男性が大きく上回った。駅の利用者は女性よりも男性のほうが多いので、この結果は予想通りといったところ。そんな中で、商品開発に携わった担当者は「男性10代」の数字に注目していた。
他の自販機のデータを見ても、男性10代の数字は低いことが多い。10代といっても、前半と後半では購買力が違ってくるので、そもそもの母数が少ない。また、電子マネーにチャージしているお金は親が負担しているケースが多く、「ムダ使いしないように」多くのお金を入れていないこともある。
こうした背景があるので、10代の購買率は低い傾向があるが、凍った天然水ゼリーは違った。購入者が最も多いのは男性20代ということを踏まえると、この商品は若い男性に支持されていることがうかがえたのだ。
ちょっと話が変わるが、同社は期間とテーマを決めて、さまざまな商品を自販機で販売している。その名も「イベントアキュア」。一般的な自販機の場合、商品の入れ替えは年に3〜4回ほど。しかし、イベントアキュアでは2〜3カ月に1回ほどのペースでどんどん入れ替えている。2023年7月から始めていて、冷凍の天然水ゼリーはこの取り組みの中で販売したのだ。
これまでどのような商品を扱ってきたのかというと、外国人観光客向けに抹茶のお土産であったり、飛行機の機内食を販売したり、ニベアクリームやリップをそろえたり。「えっ、そんなモノも扱っているの?」と感じられる商品があるので、ウチの商品も並べてよといった問い合わせが多いようである。
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しまむらのスリッパは「ありふれていた」のに、なぜ100万足を突破したのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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