企業のキャラクターといえば、不二家のペコちゃん、NHKのどーもくん、ローソンのポンタなどがあるが、個人的に気になっているキャラがある。JR東日本の「ペンギン」だ。
「Suicaにデザインされているアレでしょ。それがなにか?」と思われたかもしれないが、「名前がない」ことが気になっているのだ。ドコモであればドコモダケ、ケンタッキーであればカーネル・サンダースといった名前があるのに、なぜJR東日本のキャラは「ペンギン」なのか。そのまんまである。
ちょっと気になったので、公式サイトを見ると、Suicaのペンギンが登場したのは2001年のこと。Suicaのサービス開始時にポスターに起用されて、そこから人気がじわじわ広がった。ペンギンは南極から東京にやって来て、好物は魚肉ソーセージ。モデルとなっているのは、実際に南極に生息しているアデリーペンギンだそうだ。
名前がないのには、実は理由がある。「Suicaのペンギンは皆さま一人一人が持っている『ICカードの分身』的な存在だから! 皆さまがSuicaカードやペンギングッズを持って外出するときに、分身としていっしょにおでかけしてくれる、そんなキャラクターなのです」と書かれている。
興味も関心もない人からすれば「ど、どうでもいい話」と感じられたかもしれないが、「ICカードの分身」的な設定は、“だから”ファンの心にササっているともいえる。「なるほど。そういうことだったのね」といった事例をのちほど紹介するので、もうしばらくお付き合いいただきたい。
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