そこで同社は、快活CLUB渋谷センター街店の店舗設計を、大城氏など女性を中心とした若手社員に任せた。目指したのは、カフェのように入りやすく、若手社員が「実生活で使ってもいいな」と思える店舗だ。
「入りやすさ」を具現化したのが、2階にあるCAFE LOUNGEだ。既存店にはなかった、カフェのようなおしゃれで落ち着いた雰囲気がある空間には、ゆったり座れるような1人掛けのソファーやローテーブルが並ぶ。
また、室内のイメージを大きく左右する壁紙を、これまで定番だった白色からグレーに変更。加えて無地ではなく、石の表面のようなデザインがあるものを採用した。
店内に掲示しているドリンクバーの使い方や視聴できる動画コンテンツなどの張り紙を撤去し、最低限の案内にとどめた。「目に入る“雑音”を極力減らし、掲示するポスターも店内になじむような色使いやフォントとしました」(大城氏)。トイレやシャワールーム、ドリンクバーを示したアイコンも、スタイリッシュなデザインに統一。ルームナンバーも数字だけ記載するのではなく、丸いプレートを組み合わせることで、かわいらしい印象に仕上げている。
こうした若手の改革案には上層部の反発がつきものだが、大城氏は「『若者はそう感じるのか!』と驚きの反応はありつつも、提案を受け入れてくれました」と振り返る。改革案を提案される側だった取締執行役員の中川和幸氏は「壁紙の色やアイコンマークなど想像もつかない案で驚きました」としつつも、「『今のままではダメだ』という共通意識が事前にあったので、どのように変えるかの議論を最初からできました」と話す。
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