続いて、インフルエンサーの台頭、つまり信頼される対象が「企業」から「個人」へ移り変わることによってWebトラフィックが減少するのかどうか見ていきましょう。
結論として、「企業」よりも「個人」を信頼する傾向は、一般的に言われているほど単純ではありません。博報堂生活総合研究所の2021年の調査によると、20代の半数がSNSとブラウザ検索を同時に使用しており、インフルエンサーの情報だけでなく、企業のWebサイトも参照していることが分かりました。
また、B2Bの場合、特に大企業ではコンプライアンスの観点から「企業」としての信頼性を重視する傾向があります。「個人からの紹介」は受注率を高める可能性はありますが、企業が独自に持つ一次情報などのWebコンテンツは、リードジェネレーションにおいて重要な要素であり続けるでしょう。
つまり、「個人」への信頼は確かに存在しますが、「企業」の信頼性も依然として重要といえます。消費者や企業は、個人の意見と企業の情報を組み合わせて判断を下していると考えられます。この複雑な情報収集行動を理解し、両方のアプローチをバランスよく活用することが、効果的なマーケティング戦略につながるでしょう。
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