続いて、Webサイトのトラフィックについて見ていきましょう。
今後、生成AI検索が主流になっていくことで、検索からのWebサイトへの訪問は確かに減少することが予測されます。ただし、完全になくなることはないと私は考えています。
第1の理由として、生成AI検索で情報収集を完結させるユーザーが増える一方で、一定数のユーザーは複数の情報源を確認する傾向にあるため、ユーザーインタフェースの観点から、Webサイトへのリンクは残ると考えています。
第2に、Googleなどのプラットフォームは、独占禁止法や著作権問題をなるべく避けるため、参考元サイトのURLを明記し続けると予測されます。プラットフォーム側も、良質なコンテンツの継続的な提供がプラットフォームの価値を支えているため、Webサイト運営者との共存関係を維持する必要があります。
第3に、最新テクノロジーに対してやや保守的な日本人の検索習慣は、生成AIの「精度と信頼性」「使いやすさ」が向上したとしても、それだけでは簡単に変化しないと考えられます。
仮に検索習慣が大きく変化するならば、スマートフォンのデフォルト検索エンジンが生成AI検索に変更されるなど、デバイス側の大きな変革があり、多くのユーザーが一斉に使い始めるようなきっかけが必要でしょう。そうでない限り、変化は緩やかに進むと予想します。
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