1万円超え「諭吉コスメ」改め「栄一コスメ」の支持続く 節約志向で高まる「化粧は投資」の考え方(1/2 ページ)

» 2024年12月06日 12時00分 公開
[菊地央里子ITmedia]

 美容系総合ポータルサイト「@cosme」を運営するアイスタイル(東京都港区)は12月5日、「@cosmeベストコスメアワード2024」を発表した。同アワードは、この1年間に@cosmeに寄せられた1年分の口コミ投稿を基に、消費者が支持している商品をランキング化したものだ。

cosme アイスタイルが「@cosmeベストコスメアワード2024」を発表(発表会にて編集部撮影)

 物価高による節約志向から、落ち込みも予想された化粧品市場。しかし、アイスタイルの遠藤宗社長は「日本は物価高の影響はあったものの、比較的活気があった」と振り返る。背景にはあるメークアイテムの躍進があった。

 アイスタイルが@cosmeユーザーに実施した調査によると、64.5%が「お金をかけるべきアイテムは何かを以前より考えるようになった」と回答。遠藤氏は「購入時に高い、安いといった価格で考えるのではなく、『この商品には購入する=投資する意味があるか』という観点で考えるようになっている」と指摘する。

cosme 物価高により、消費者は購入=投資すべきアイテムを考えるように(発表会資料より引用)

 効果や使い心地といったさまざまな観点から「購入=投資すべき」と判断すれば、たとえ高価格商品であっても購入する。こうした考えから、今年、消費者がお金をかけるべきと判断したのが、ファンデーションやコンシーラーといったベースメークに使用するアイテムだった。

 @cosmeベストコスメアワード2024の上位10商品を見ると、ベースメーク関連商品が5商品と半数を占めた。前述の調査では35.3%が「ベースメークにお金をかけるようになった」と回答しており、それを反映する結果となった。

cosme @cosmeベストコスメアワード2024の上位10商品(発表会資料より引用)
cosme ベースメーク関連商品が5商品(発表会資料より引用)

 また、アイスタイルは、化粧下地やファンデーションなどアイテムごとのランキングも発表。結果を見ると、10アイテムのうち9アイテムがデパコスと呼ばれる高価格商品だった。物価高により節約志向が高まる中、なぜ消費者はベースメークにはお金をかけるのか。答えは長引く猛暑にある。

cosme ベースメークへ課金する人が増加(発表会資料より引用)
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