今回の訓練内容は次の21項目だった。このうち太字が報道公開された。JR東海が特に広めてほしい訓練である。列挙する順序はJR東海の提供資料による。
- VR・映像を用いた重大労災体感訓練
- 警察と連携した不審者対応訓練
- 転てつ器不転換発生時の手動転換・鎖錠金具取り扱い訓練
- 盛夏期に停電が発生した際の対向列車を用いた救援訓練
- 巨大地震発生を想定した脱線復旧訓練
- 駆動回転系不具合を想定した搬送仮台車装着訓練
- 車両状態の判断力向上を目的とした異音・異臭・振動体感訓練
- 集電系部品不具合を想定した救援パンタグラフ装着訓練
- 長時間停電を想定したバッテリー使用によるサービス機器訓練
- 巨大地震発生を想定した線路・脱線防止ガードの点検訓練
- 酷暑によるレール温度上昇時の対応訓練
- 分岐器におけるレール損傷発生を想定した応急処置器取り扱い訓練
- 火災発生時の鉄けた健全度把握訓練
- ICTを活用した被災構造物の健全度把握訓練
- VRを活用した列車防護スイッチ取り扱い訓練
- 衛星通信車によるカメラ映像の伝送訓練
- 沿線火災による光ケーブル損傷を想定した接続復旧訓練
- 停電発生時の車両屋根上点検及び処置訓練
- 架線断線発生時の復旧訓練
- ミリ波列車無線の電源停電を想定した高圧電源車接続訓練
- 駅間に停車した列車からのお客様救援訓練
点検訓練を説明するJR東海社員(老婆心ながら、モニターにアンチグレアタイプの保護フィルムをオススメしたい)
新幹線を水没から救え――1967年7月豪雨「伝説の戦い」が伝える教訓
台風19号で被災した北陸新幹線は、多くの職員の復旧作業により全線直通運転を再開した。今回の被害は誰にも予測できなかった。しかし、過去には新幹線車両を待避させて水害から守った事例がある。「1967年鳥飼車両基地の伝説」だ。経験に学ぶことが必要ではないか。
ドクターイエローはなぜ生まれ、消えていくのか
「幸せの黄色い新幹線」こと、ドクターイエローが引退する。JR東海とJR西日本の発表によると理由は老朽化。そして今後は新しいドクターイエローはつくらず、営業車両N700Sで計測を実施するという。そこでドクターイエローの誕生から引退までを振り返り、営業車両での計測について考えてみたい。
年末年始、なぜ「のぞみ」を全席指定にするのか 増収より大切な意味
JR東海とJR西日本が、ゴールデンウィーク、お盆休み、年末年始の3大ピーク時に「のぞみ」を全列車指定席にすると発表した。利用者には実質的な値上げだが、JR3社は減収かもしれない。なぜこうなったのか。営業戦略上の意味について考察する。
次の「新幹線」はどこか 計画をまとめると“本命”が見えてきた?
西九州新幹線開業、北陸新幹線敦賀延伸の開業時期が近づいている。そこで今回は、新幹線基本計画路線の現在の動きをまとめてみた。新幹線の構想は各県にあるが、計画は「建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画」として告示されている。これと費用便益比、各地のロビー活動の現状などから、今後を占ってみたい。
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