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【注目の基調講演】生成AIを社員約1.8万人が利用、平均3.3時間を削減――パーソルHDの“AI推進大作戦”、その舞台裏
キリンホールディングスは、新卒採用に「AI面接官」を本格導入する。AI面接官は大手企業向けに設計された次世代の採用プラットフォームで、採用DXを支援するVARIETAS(バリエタス)社によるもの。「誰もが挑戦できる環境」を目指すキリンの姿勢とも合致するため、本格導入に至ったという。
キリングループは、多様性を重視し社内外でのさまざまな知識・アイデアを取り込みながら新事業を推進するため、多様な人財を公平に採用できる仕組みづくりを進めてきた。AI面接官は、経済産業省が定義する「社会人基礎力」を基盤に、候補者を多角的に分析。学歴や経歴だけでは見えにくいポテンシャルを可視化できるという。応募者一人一人の能力や可能性を公平に見極める上で効果を発揮するとしている。
AI面接官の活用によって生まれた人的リソースを、応募者とじっくり向き合う最終面接や研修・育成プランの検討に振り向けることで、採用プロセス全体の質向上にも寄与するという。
キリンは今回の本格導入に先立ち、AI面接官のトライアル導入を2024年10月に実施。主な指標として、以下の成果が得られた。
AI面接官の評価と、人事担当者による一次面接の合否判断を比較分析したところ「総合得点」と「能力得点」共に0.8以上と、非常に強い相関関係を示したという。
AI面接官は、経済産業省が定める社会人基礎力12項目によって評価をしていくが、各項目の評価スコアと合否判定でも強い相関が確認された。この結果から、AI面接官はキリンの選考基準に沿った形で、公平で一貫性のある候補者の評価を支援できることが示されている。
AI面接官は、公平かつ効率的な採用プロセスを提供する。
主な特徴としては、エントリーシートをもとにAI面接官が候補者と直接対話をし、各企業の評価ロジックに合わせた客観的な評価を実現するという。これにより、多くの候補者のポテンシャルを短期間で公平に見ることができる。大手企業の採用プロセスに最適化された設計で、即日導入も可能だ。
さらに、データドリブンの採用を実現するため候補者の評価を数値化し、採用データを可視化・分析することで、採用業務の効率化と戦略的な意思決定がしやすくなるという。
キリンホールディングスは2024年11月、業務特化型の生成AIを活用したプロジェクト「KIRIN BuddyAI Project」も開始するなどAI活用に積極的だ。国内の従業員約1万5000人を対象としており、第1弾として「KIRIN BuddyAI for Marketing」をマーケティング領域で働く従業員へ展開している。今回のAI面接官と合わせて、社員がより付加価値の高い業務に専念できる環境の構築を目指す。
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