オンライン大学の需要が高まる中、採用業務経験者の約4割(39.9%)が、今後オンライン大学の卒業生を積極的に採用したいと回答した。サイバー大学が、過去1年間に採用業務を担当した1100人に実施した「オンライン大学卒業生の採用事情に関する調査」で分かった。
今後オンライン大学卒業生の採用を増やす意向があるかについて、採用経験者の10.4%が「積極的に増やしたい」、29.5%が「増やしたい」と回答した。
オンライン大学へのイメージについては、1位が「自律的に学ぶ姿勢が強い学生が多い」(30.6%)、2位が「ITリテラシーが高い学生が多い」(27.1%)、3位が「多様なバックグラウンドの学生がいる」(23.6%)となった。
一方で「協調性やコミュニケーション能力に不安がある」と回答した採用経験者も31.1%おり、オンライン大学の卒業生に対して、対人スキルに不安を抱いているようだ。
次に、オンライン大学の卒業生を新卒または中途採用した担当者443人に対し、採用後のパフォーマンスについて尋ねた。「非常に良い」(17.6%)、「良い」(50.6%)と回答した人の割合は68.2%に達していて、オンライン大学卒業生の入社後のパフォーマンスは高く評価されている。
通学制大学の卒業生と比較して、オンライン大学の卒業生をどのように評価するかについては「即戦力として活躍できる」(23.5%)と回答した人が最も多かった。「リモートワークへの適性が高い」(19.5%)、「柔軟性や適応力がある」(18.4%)といった回答も多く、変化の激しい労働環境に適応できる資質も評価されていることが分かる。
「通学制・オンライン大学どちらでも個人の能力次第だと感じる」(17.5%)、「どちらの大学出身者も評価に差をつけていない」(16.9%)という回答も多くあり、企業も学歴にこだわらず実力を重視して採用を進めているようだ。
自社の人材不足度について、80.8%の人が人材不足を実感していると回答した。直近1年間で十分な採用活動を実施できたかについては、40.5%が「十分な採用活動ができなかった」と回答している。就活市場が依然として売り手優位の状況の中、多くの企業が人材確保に苦しんでいることが浮き彫りとなる結果となった。
調査は、過去1年間に採用業務を担当した経験がある20〜60代の1100人を対象にインターネットで実施した。調査期間は、2024年12月18〜26日。
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