有限会社金森マーケティング事務所 マーケティングコンサルタント・講師
金沢工業大学KIT虎ノ門大学院、グロービス経営大学院大学の客員准教授を歴任。
2005年より青山学院大学経済学部非常勤講師。
コストコが5月1日より年会費を値上げすると発表し、大きな話題を呼んでいる。個人向けのゴールドスター会員は440円値上げされ5280円に、購入金額の2%を還元するエグゼクティブ会員は660円上がり1万560円となる。同社は「年会費を改定することで、これまでのように低価格で商品やサービスを提供するためのコストを確保し、今後も価値と品質を高めていく」と説明している。
一方、米国をはじめとするグローバル企業が提供するサブスクリプション(以下、サブスク)型ビジネスでも、同様の値上げが続いている。Netflixは2024年に最大月額310円、Amazonプライムは2023年に年会費を1000円値上げしており、ユーザーからは「サービスが充実するならば致し方ない」「給料が上がらないなかでの負担増は厳しい」と賛否両論の声が上がっている。
本稿では、このサブスク型ビジネスにおいて、なぜ値上げが行われ、どのようなリスクが想定されるのか、そして値上げによる顧客離れを最小限に抑えるためには何が必要かを、ビジネスの収益機会となる5つの接点を基に考察してみたい。
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