一方で、現地の味と日本の食材の“融合”で勝負しているのが、ハンガリーとルクセンブルクだ。
ハンガリー館の特徴は、前菜からメインディッシュ、デザートまで、フルコースでハンガリー料理を提供していること。ハンガリー料理をしっかり紹介しながらも、日本の新鮮な食材と掛け合わせることで、ハンガリーの伝統と、日本料理ならではの繊細な味わいや見た目の美しさを一緒に楽しんでもらうことを狙いとしている。
料理開発の際は、パプリカの豊かな香りや酸味と甘みのバランスといった、ハンガリー料理の核となる風味をしっかりと守りながらも、全体のバランスと洗練された味にこだわったという。辛さのレベルを調整するなど、日本人にも親しみやすい味に仕上げられている。
「この万博を通じて、ハンガリー料理の味はもちろん、ハンガリーらしい“歓迎の気持ち”も感じてもらえたら」と、ハンガリー館の関係者は話す。
ルクセンブルク館でも、伝統料理はもちろん、日本と現地を融合させた「フュージョンデザート」を振る舞っている。
このフュージョンデザートは、数百人のパティシエの中から選ばれた精鋭6人がそれぞれ考案したもので、開幕直後に提供されるのは「抹茶ミラベルケーキ」だ。ミラベルとは、ルクセンブルクをはじめとする欧州で親しまれている黄色いスモモの一種で、日本を代表する抹茶と、ルクセンブルクの果物が融合した一品だ。
このケーキを考案したのは、大阪出身で現在はルクセンブルク在住のパティシエの女性。9日に開かれたメディアデーで筆者も実際に味わったが、見た目は鮮やかで美しく、口に入れると驚くほどさっぱりとした味わい。鼻に抜けるフルーティーな香りが心地よく、食後の余韻まで楽しめる一品だった。
このフュージョンデザートは数週間ごとにメニューが入れ替わる予定で、何度来場しても新しい味に出会える工夫がされている。
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