この記事は『ロボットビジネス』(安藤健/クロスメディア・パブリッシング)に掲載された内容に、編集を加えて転載したものです。
現代の小売業界は、テクノロジーの進化とともに大きな変革を遂げています。そのなかでロボットのさらなる活用にも関係する3つのトレンドが「BOPIS」「ダークストア」「マイクロフィルメントセンター」です。これらの新しい小売形態で、ロボット技術はどのように活用されていくのでしょうか。
BOPIS(Buy Online Pick-up In Store)とは、その名の通り、消費者がオンラインで商品を購入し、実店舗で商品を受け取るサービスのことです。
みなさんのなかにもスターバックスやマクドナルドでモバイルオーダーというかたちで体験したことがある方も多いのではないでしょうか。このトレンドは、消費者にとっての利便性と店舗側の運営効率を同時に向上させるものです。
BOPISは米国を中心に家具小売のイケアなどから始まり、最近では小売のウォルマートなど食品へと普及し、消費者にとっても送料が掛からないというメリットもあり、2024年には米国の小売店舗の90%がBOPISを活用しているとも言われています。それに伴い、店舗内で効率的に商品をピックアップするためのロボットシステムが導入されています。
ダークストアは、一般の顧客が直接訪れることができない、オンライン注文専用の倉庫型店舗のことを指します。この店舗はオンライン販売の効率化を目的とし、在庫管理と配送の迅速化を実現しています。もちろん、ここでもロボット技術が欠かせません。
ダークストアは米国などの車社会との相性がよいと言われていますが、より小さな地域で運用されるのが、マイクロフルフィルメントセンター(MFC)です。MFCは、都市部やショッピングモール内に設置される「小規模」な倉庫のことで、オンライン注文の迅速な処理を目的としています。これにより、消費者への配送時間が大幅に短縮され、即日配送や翌日配送が可能になります。
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