「これはレベル3の自動運転だから起きた事故で、レベル4以上の完全自動運転なら起きない。だから、レベル4の自動運転を早く普及させるべきだ」。そう考える方も一定数存在するだろう。
その考えは分からなくもないが、残念ながら、レベル4やレベル5の自動運転でも、交通事故や車両故障がなくならないことに気付く段階に来ている。自動運転は高度なシステムが完全に動作している時にだけ実現するからだ。
システムが複雑になるほど、障害が出る可能性は高まる。ましてや通信によって情報をやりとりする時代だ。情報量が増えるほど通信障害のリスクは高まる。
中国の自動運転タクシー。米国や中国の一部地域ではすでに無人の自動運転タクシーが運用されている。先進技術の開発においてリスクよりスピードを優先させる傾向が強い両国だが、利用者はそうした背景を十分に理解して乗車しているのか(写真:Tada Images - stock.adobe.com)PCやスマホの動作が安定せず、再起動したり、ソフトウェアをアップデートしたりするのと同じように、自動運転もソフトウェアの不具合は発生する。さらにハードウェアについても、電子部品や機械はいつか壊れる。
その際、スマホやPCであれば、保証期間が過ぎていれば多くのユーザーがすぐに買い替えを決断するだろうが、クルマとなるとそうはいかない。修理するか、買い替えるなら現在乗っている車を買い取ってもらうか下取りに出すかといったように、選択肢が複数ある。
さらに、使用中の故障や事故となれば、スマホやPCなら使うのをやめれば済むが、走行中の自動運転車が壊れれば、重大な危険につながる可能性がある。
EVは本当に普及するのか? 日産サクラの「誤算」と消費者の「不安」
便利すぎるクルマは魅力か、それとも退屈か? ソニー・ホンダ「AFEELA 1」が問いかける“クルマの価値”
ETC障害で大渋滞、それでも「通行料は払って」 高速道路会社の“謎理論”
迷走するトランプ関税 自動車業界で得をするのは誰なのか
なぜ「ジムニーノマド」の注文が止まらないのか 変わりゆくクルマ選びの基準Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング