自動車業界は電動化やカーボンニュートラル、新技術の進化、消費者ニーズの変化など、さまざまな課題に直面している。変化が激しい環境の中で、求められる戦略は何か。未来を切り開くには、どうすればいいのか。本連載では、自動車業界の未来を多角的に分析・解説していく。
2026年5月、20年ぶりにスーパーGT選手権を取材した。3年前からスーパー耐久選手権(S耐)を取材しているため、ツーリングカーレースの現場感覚はつかんでいるつもりだったが、やはりスーパーGTは一味違った。
この2つのレースカテゴリーの違いを説明すると、スーパーGTは、古くはシルエットフォーミュラと呼ばれる、市販車を大幅に改造した車両で競うツーリングカーレースがルーツのハコ車レース(市販車のレース車両をハコ車と呼ぶ)の最高峰。
スーパーGT選手権は「世界最速のツーリングカーレース」とも称される、国内最高峰のカーレースだ。写真は、2026年5月の第2戦FUJIのGT500クラスのスタートシーン。はるか後方に見えるのはGT300クラスの集団(写真:meiju0919)今や上位クラスのGT500は、フォーミュラマシンにボディをかぶせただけのようなメカニズム(ただしエンジン搭載はフロント)で、恐ろしいほどのコーナリングスピードでサーキットを駆け巡る。2人のドライバーが組んで2〜3時間を戦う。全力で走り続けるダイナミックなレースを展開する。
一方、S耐は、1985年に開始された「筑波ナイター9時間レース」がそもそものルーツだ。その後1990年にはN1耐久選手権としてシリーズ化され、4〜5時間のレースを中心に、現在では富士24時間レースもシリーズ戦に組み込まれている。
改造範囲が狭いため、プライベーター(自動車メーカーなどの支援を受けていないチーム)でも参加しやすく、マシンのバリエーションも広い。長丁場のレースでは予測不能なハプニングも起こり得るから、こちらはこちらで面白い。
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