ファミマはなぜ「服」を売るのか? コンビニ戦争で際立つ“ライフスタイル戦略”(4/6 ページ)

» 2025年05月22日 10時29分 公開
[金森努ITmedia]

コンビニ衣料を“選ばれる商品”に変えた、4つの戦略軸

 ファミマの衣料展開には、マーケティングの基本である「4P(製品・価格・販売場所・プロモーション)」を意識した、きめ細かな戦略が見てとれる。

多くの製品を展開している

 製品(Product)

 素材や縫製はユニクロと同等の水準に設定し、靴下からデニムまで約90種類の商品を展開。

 価格(Price)

 Tシャツは1490円、スウェットは上下で2990〜3990円と、ファストファッション水準の価格設定で「高品質なのに手頃」感を打ち出す。

 販売場所(Place)

 都心の小型店でも導線を妨げないよう、入口付近にハンガーラックを配置するなどの工夫をしている。

 プロモーション(Promotion)

 ブランド立ち上げ時からSNSキャンペーンを展開し、ファッションショー「ファミフェス」で話題化。認知拡大とトライアル促進を同時に狙った。

 これらの施策を通じて、コンビニ衣料に対する“急場しのぎ”のものという先入観を払拭(ふっしょく)し、生活者の購買行動に自然に入り込む設計がなされている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR