しかし、資金や人員はどうしても限られている。三田製麺所に経営資源を集中させるとなると当然、ポートフォリオを考え直さなくてはいけない。その結果が「天下一品フランチャイズの終了」だったのではないか。
今回の天下一品の大量閉店を受けて、多くの専門家が「あくまでフランチャイジー側の事情であり、天下一品に客離れなどの問題が起きているわけではない」と解説している。しかし、その「事情」ははっきり分かっていない。
これはあくまで筆者の個人的な見解だが、三田製麺所と天下一品の状況を見る限り、「天下一品のフランチャイズを続けるより、自社のつけ麺事業に注力したほうが得」という経営判断があったような気がしてならない。
実際、三田製麺所は今の成長に満足することなく、さらなる「成長分野」へ乗り出そうとしているようにも見える。それは「油そば」だ。
以下の記事からも分かるように、死屍累々のラーメン業界の中で、「油そば」は成長している。手間やコストのかかる「スープ」をつくらなくてよいこともあり、ラーメン店からの業態転換も少なくない。
その代表例が、サッポロ実業(東京都豊島区)が運営する「東京油組総本店」である。この記事では約70店舗となっているが、公式Webサイトを確認したところ79店舗に増えていた。
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