ラーメン業界が苦戦するなか、なぜ「油そば専門店」は成長しているのか(1/5 ページ)

» 2025年03月03日 12時40分 公開
[小林香織ITmedia]

 帝国データバンクによると、2024年の「ラーメン店」の倒産は72件と過去最多に。人件費や電気代、原材料高騰に圧迫されるなか、「1000円の壁」といわれるように価格転嫁が難しく、閉店を余儀なくされたケースが増加したという。

ラーメン店の倒産が過去最高のなか、「油そば専門店」は好調のようだ(高関食品提供、以下同)

 そんななか、「油そば専門店」は好調のところが多いようだ。全国展開する「東京油組総本店」は、2008年に1号店をオープンし、現在は国内外で約70店舗を運営。2024年だけで12店舗が新規オープンした。

 2010年に1号店をオープンし、名古屋を中心に全国に展開する「油そば専門店 歌志軒(かじけん)」(以下、歌志軒)は、国内店舗が50以上に成長。米国やシンガポールなど海外にも店舗を拡大している。

 東京・神奈川を中心に全国15店舗を展開する「油そば専門店ぶらぶら」(以下、ぶらぶら)は、2024年の売り上げが前年比113%に増加。渋谷道玄坂店と横浜本店は坪月商が80万円を超え、過去最高を記録した。

「油そば」はコスパが良く、トッピングによる“味変”も魅力のようだ

 油そばは10〜30代の若年層に人気で、リピート率も高いという。コスパの良さや豊富なトッピングが支持される一方で、競合店の増加が進むなか、どのように事業成長を実現しているのか。油そば専門店ぶらぶらを運営する高関食品(横浜市)の社長 関谷英展氏、取締役 磯部洋樹氏に戦略を聞いた。

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