新戦略では、オンライン上のマッチングだけでなく、オフラインの取り組みにも注力している。山本社長は「マッチングアプリの限界を超えていくために必要な施策だ」と説明した。
「マッチングアプリは、容姿とプロフィールが魅力的な方にとっては最高のプロダクトです。望む相手と効率的に出会うことができますから。一方で、そうでない方にとっては何の価値も生み出しません。ここにマッチングアプリの限界があります」
どれだけユーザーがいても、会いたい相手とマッチングできているのは一部であり、得たい結果を得られない人が実は大量にいる。“強者”と“弱者”の格差は明白で、これがマッチングアプリの難しさだという。
その限界を超える施策の一つが、オフラインの出会いの強化だ。2024年夏頃からオフラインイベントを開催したところ、好評を得ているという。例えば、「カラオケ まねきねこ」と協業した「20代限定のカラオケ好きのマッチングイベント」では、定員40人に対して1000人以上の応募があった。
「想像以上に反響が大きかったです。大人数でのカラオケは抵抗があるのではないかと思いましたが、現場の動画を見ると多くの方がノリノリで楽しんでいました」
その他にも、博多のレストランや商業施設の「ルクア大阪」と協業してイベントを実施したところ、多くの参加者が集まった。参加者層については、「明確ではないが、オンライン上ではマッチングしづらい人も参加しているようだ」と山本社長は話した。
2025年4月には、カラオケ まねきねこと業務提携契約を結んだ。オフラインイベントを定期化し、対象店舗を全国主要都市に拡大するなどして新規顧客の獲得や利用促進につなげていく。
この6月には、婚活パーティー・街コン情報サイト「オミカレ」を運営するオミカレ社(東京都渋谷区)とも協業提携契約を締結。両社のアプリやWebサイトにおける相互送客やトライアル特典、ポイント進呈などのインセンティブ施策を展開予定だ。
女性にドン引きされる「パーカーおじさん会社員」が増えた、ちょっと意外な背景
「JALとANA」どこで違いが生まれたのか? コロナ禍を乗り越えた空の現在地
「年収700万円」の人が住んでいるところ データを分析して分かってきた
サザエさんの家の価値は? 昭和と令和の“間取り”が示す時代の変化Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング