この製造業の会社は、まさに言葉の使い方を全員が変えることで成功を収めた。営業会議での発言から日常の会話まで、「売れる」「育つ」といった自動詞を徹底的に排除したのだ。
上司たちは部下育成を自分の責任として捉えるようになった。「なかなか育ってくれない」という愚痴は消え、「私がどう育てるか」という建設的な議論に変わった。
具体的な育成計画を立て、一人一人の成長に真剣に向き合うようになったのである。
部下も劇的に変化した。当事者意識をしっかりと持ち、「何を活用して自分が売るのか」を真剣に考えるようになった。これまでのように引き合いを待つのではなく、自分で考え、積極的に行動する営業パーソンに変貌したのだ。
その結果、業績はV字回復を果たした。
単なる受け身の営業ではなく、積極的に顧客のことを知ろうとする姿勢が評価され、顧客からも大きな信頼を勝ち取ることができた。80年の歴史を持つ会社が、たった一つの言葉づかいの変更から組織全体を変革した。
言葉を変えれば、必ず組織が変わる。今日からでも実践できる組織変革の第一歩なのだ。
部下に「仕事は終わってないですが定時なので帰ります」と言われたら、どう答える?
新入社員「Web会議でカメラオンにする必要なくないですか?」 上司のあなたはどう答える?
部下から「給料を上げてください」と言われたら、上司のあなたはどう返す?
「お前はどうしたい?」しか言わない上司の自己満足 「考えさせる風」コミュニケーションが招く悲劇
部下が相談する気をなくす、上司の無神経な「たった一言」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング