開発では、正確な情報を記載することに苦労した。離島によっては、新潟の佐渡島(「さどがしま」「さどしま」)のように複数の呼び方があるケースもあれば、人口が変動して突然無人島になることもある。最終的に日本離島センターの情報を基準とし、カード下部に出典を明記することで情報の信頼性を高めた。
デザインでは、通常の地図にある建物名や地域名などの注記を排除し、等高線と道路、建物、水域だけに絞った。「情報を載せすぎると、ライトユーザーには関心を持たれにくくなる」とデザイン担当の長縄樹里さんは狙いを説明する。
同社は離島についても、家屋などの情報を含めて地図を整備している。今回のカードにも家屋の形を小さく載せ、建物の集まりから人の居住地が直感的に分かるようにした。地形と人口分布を重ね合わせることで、標高の低い平らな部分や海沿いに人が集まっている様子が一目で把握できる。
また、島の縮尺はカードによって異なるため、人口と面積を明記し、距離のスケールを表示。大きい島では道路線が見えづらくならないよう、線の太さを調整している。カードの裏面には島のシルエットを表現し、クイズとして楽しめるようにした。
「興味を持つきっかけになりそうな部分だけを残した」と長縄さんが説明するように、記載する情報やデザインをできるだけシンプルにすることで、ライトユーザーから地図愛好家まで幅広く楽しめるように仕上げた。
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