というわけで今、墓を新しく建てるよりも「墓じまい」をする人も増えている。厚生労働省の衛生行政報告例によれば、墓の改葬(墓じまい)は、2021年度の11万8975件から2022年度には15万1076件、2023年度には16万6886件へと増加している。
かつて人口のボリュームゾーンだった「団塊の世代」が「後期高齢者」に突入したことを機に「体力的にもう墓の管理もできないし、遠くに暮らす子どもたちに押し付けるわけにもいかないし……」と判断したことで続々と「墓」を手放している可能性があるのだ。
そんな「墓不要」トレンドの中、なぜ竹田恒泰さんの古墳墓はバカ売れしているのか。
奇しくもこの280区画が完売した翌日、竹田さん本人が日本最大規模の終活ビジネス専門展示会「エンディング産業展」(主催:東京博善)に来場し、「売れる霊園のつくり方」というドンピシャのテーマで講演を行った。
筆者は会場で拝聴したが、竹田さんの聴衆を引き付ける軽快な語り口とポイントを明確にした分かりやすい説明のおかげで、1時間半の講演はあっという間に感じられた。ひと通りお話をうかがってみて、竹田さんの「古墳墓」がここまでバカ売れしているのは、以下3つの要因があるのではないかと感じた。
(1)本物を忠実に再現した「こだわり」
(2)ユーザー目線にたった「利便性」
(3)日本国民統合の象徴に入るという「満足感」
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