山本氏は、電通デジタルが支援している企業の一つ、ゴルフダイジェスト・オンライン(以下、GDO)の事例を紹介した。
従来、GDOでは「ライトゴルファーの獲得」が課題だった。そこで10個のプロンプトグループに対し、それぞれ10プロンプト、計100件のプロンプトでAIの回答を分析し、実際に同社の情報が、どこをどれだけ引用されているかを確認することからスタートした。
その結果、Gemini、ChatGPT、Perplexityの中で最も多くの引用をしていたのがGeminiで、中でも記事詳細ページの引用が多かったと分かった。あわせて、Geminiは他のAIと比べてトップページやサポートページなど、幅広いページタイプから引用する傾向があることも判明した。
プロンプトのトピック別分析では「クラブ・用品選び」「技術・上達・練習」で記事詳細ページの引用が特に多く、「ゴルフ場・コース情報」では直接予約につながるトップページが重視されていた。この結果を踏まえて「AIは、合理的な判断で引用を行っている」と山本氏は評価する。
AIが引用している箇所を細かく分析したところ、記事の中でも「ページの上の方に記載されているもの」「Hタグで強調されているところ」から多く引用している傾向があると確認できた。「結論を冒頭に示し、パラグラフ単位での簡潔な記載が重要」という従来のSEOノウハウが、GEOでも有効であることを示している。
この分析に基づいて、追加するコンテンツを検討し、実際のコンテンツにも反映していった結果、GDOではわずか1カ月で引用数が144%にまで向上した。ゴルフ場・コース情報での引用数が改善するだけでなく、ライトユーザーに対応する初心者向けファッションなども伸びたという。これは、同社が課題に掲げていたライトゴルファー獲得に直結する成果と言えるだろう。
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