「UNITE by Yappli」が選ばれる理由として、古屋氏は3つのポイントを挙げた。第一に、自社のオリジナルアプリとしてスマホから直接アクセスできること。第二に、長年コンシューマー向けアプリで培ったノウハウを生かし、従業員体験を向上させる自由なデザインが可能なこと。第三に、プッシュ通知で会社の取り組みを最速でリアルタイムに配信できることだ。
機能面では、「伝わる」「つながる」「学べる」をテーマに設定。動画やポッドキャストでの情報発信、感謝の気持ちを伝える「サンクスカード」での社内交流、マニュアルのデジタル化や研修テストまで一元管理できる。先程挙げた社内コミュニケーションの3つの壁に、直接アプローチできる仕組みだ。
また、「サンクスカードを送ったら10ポイント」「アプリから出社報告をしたら1ポイント」など、アプリを使えば使うほど、ポイントが貯まる仕組みも用意。活用次第で、強制ではなく自発的な社内アプリへの参加を促せられる。
ANAホールディングスは、グループ約4.1万人の理念浸透に活用。三菱UFJ信託銀行では、アプリ利用者の約8割が「会社を深く知るきっかけになった」と回答し、「産休育休中もアプリを利用することで、会社との心理的距離が縮まった」「職場復帰が不安ではなくなった」といった声も聞かれたという。
また、ヤプリの自社調査では、ポイント交換者は非交換者よりも理念や全社・仲間の取り組みへ共感・関与度が10ポイント高く、アプリ活用が組織への共感を高めることが分かった。
戦略発表会では、ヤプリ社内で実際に使われている社内アプリを体験する機会を得た。ヤプリの社内アプリは、立ち上げるとワンタップで出社報告ができる仕組みになっている。入退室記録にもなり、同時にポイントも貯まる、会社側にも従業員側にもうれしい設計だ。
また、デイリーくじやサンクスカードといった機能も搭載。デイリーくじは、一日一回くじを引くことができ、当たりが出るとポイントが付与される。サンクスカードは、感謝の気持ちを手軽に相手に送ることができ、こちらも送付数に応じてポイントが付与される。
これらの操作を普段使っているスマートフォンから気軽にできるのが、社内アプリの大きなメリットだ。使えば使うほど社内のコミュニケーションが取れ、ポイントも貯まる。貯めたポイントは、カフェチェーンやコンビニのコーヒー、各種ギフト券などと交換可能。自然と、「もっと使おう」「使いたい」という気持ちになれるのが、実感できた。
「UNITE by Yappli」は、現在100社超の企業、55万人以上が利用している。今後は、顧客企業同士をつなぐプラットフォームとしての機能も検討中だ。組織と社員の信頼関係を構築する新たなインフラとして、社内アプリの可能性は広がり続けている。
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