来場者の内訳は、県内が80%以上を占めており、年代と性別はほぼ均等に分散した。長崎全体の人口構成は高齢層が多いが、同施設には10代から70代以上まで、ほぼ同じ割合で来場している。
要因について岩下氏は、「複合型の施設であることが大きい。オフィス、アリーナ、スタジアム、ホテル、商業のどれかが欠けていたら違った構図になっていた」と分析する。
オフィスにはビジネスパーソンが集まり、また「ポケモン」や「マインクラフト」などのイベントでファミリー層を呼び込む。施設を毎日開放していることで、公園感覚で利用するシニア層も定着した。
多様な来場目的を持つ人々が日々訪れることで、同施設は安定した集客基盤を築いている。
収入源となるのは、飲食やホテル、テナントやオフィスの賃料、スタジアムやアリーナの使用料、自主興行イベントのチケット収入などだ。中でもオフィスは、約1000人のビジネスパーソンが年間270〜280日稼働しており、ランチなどで飲食テナントの利用が促進されることも安定収入となっている。
ホテルは稼働率が80%以上を記録し、観光客の利用が多い。インバウンド比率は2%にとどまるが、今後は20〜30%程度まで拡大を目指している。すでに韓国や台湾でプロモーションを展開しており、長崎ヴェルカに所属する韓国人選手イ・ヒョンジュンの観戦ツアーは即完売したという。
8月には、EBITDA(利払い・税引き・償却前損益)ベースで初の単月黒字を記録した。同月は、V・ファーレン長崎がホームで4試合を開催し、延べ6万3000人超が来場。飲食や物販の売り上げも押し上げた。
一方、通年でのEBITDA黒字は達成できなかった。岩下氏は「コストが想定を超えた」と説明する。顧客満足を優先し、人員配置を多めにしたことなどが要因となった。現在は適正化を進めているという。
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