業績が悪くなくても人員削減を図る、いわゆる「黒字リストラ」を断行する会社が増えている。日本では「50歳以上」など人件費の高い層から早期退職者を募り、構造改革の原資にしようとするケースが多い。
一方米国では、生成AIで業務効率化を果たし、余剰人員を削減すると公言する経営者も目立つ。新卒レベルの仕事が生成AIに代替され、有名大学で情報工学を修めた若者でさえ就職難だという報道もある。
このようななか、自分のキャリアの先行きにうっすらとした不安を感じている読者も多いだろう。しかし、生成AIは脅威であると同時に、自分や組織の価値を高めるツールにもなり得る。本稿では、AIとどう向き合い、どうしたら生き残れるのかを考えていく。
生成AIは人間の仕事を奪う脅威とみなされる反面、労働力不足に悩む日本経済にとっては希望でもある。
帝国データバンクによれば人手不足倒産は2024年度350件、2025年度は上半期だけで214件に上り、3年連続で過去最多を記録することになりそうだ。この傾向は今後も続き、パーソル総合研究所と中央大学の研究では、2035年に1日あたり1775万時間分、働き手に換算すると384万人分の労働力が不足すると推計している。
同研究では、生成AIで2035年時点の労働時間を最大2450万時間分削減できる可能性を指摘する。これが実現すれば、AIが人の仕事を奪う状況になるかもしれない。しかし日本のAI活用状況を見る限り、そこまではいかないだろう。むしろ、AIをいかに使いこなして省力化するかが、企業の生き残りを左右する。
そんなわけで、国や企業のレベルではAIは労働力不足を補う救世主とみなせる。しかし個人のレベルではどうだろう。「あなたがやっている仕事をAIに譲り渡し、これからは人間にしかできない仕事をしなさい」と言われたら何をすればいいのか……と途方に暮れそうだ。
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