2008年の開業後は、メディア露出などの影響で急成長した。その後は安定した売り上げを維持し、コロナ禍明けからは再び伸長している。2024年の売上高は前年比で123%、2025年は11月下旬時点で同約140%と右肩上がりに伸びている。
「みなとみらいという場所柄、近隣の方が頻繁に来店するのではなく、半年や1年に1回来店するリピーターが徐々に増えて、売上増につながっています。全国の百貨店などで実施されるフェアにも多く出店していて、そちらも盛況ですね。顧客層は、ハワイでマラサダを食べたことがある40代以上の方が圧倒的に多いと思います。他のスイーツ店と比べると男性も多い印象です」(木村氏)
週末は600〜700人が来店し、ピーク時は約40分の待ち時間が発生するという。催事での反響は、それを上回る。2024年7月に阪急うめだ本店で実施された「阪急ハワイフェア2024」では、初日の開店前に約600人が行列を作り、やむなく途中で販売を終了した。翌日からは整理券で対応したそうだ。
「フェアでは、お一人さま6点までの制限をかけています。どのフェアも約1週間の会期中、開店から閉店までお客さまが一度も途切れません。整理券を配布した『阪急ハワイフェア2024』では、配布から8時間後に購入という方もいましたが、97%ほどが来店しました」(木村氏)
これほどの人気がありながら、常設店は長らく1店舗のみ。だが、店舗拡大そのものを否定しているわけではない。
「海外のスイーツということもあり、日常に溶け込むスイーツではないと思うんです。非日常とリゾート気分が融合したエリアなど、お客さまのニーズを満たせる場所があれば前向きに検討していきたいです」(木村氏)
ただしフランチャイズではなく、直営店にこだわる。製造工程を完全にマニュアル化するのが難しいためだ。「天候による気温や湿度の変化に合わせて、日々の微調整が必要なんです。このあたりの言語化が難しいので、品質維持のために直営店で考えています」(木村氏)
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