日本冷凍食品協会によると、冷凍食品の国内生産金額は2021年から4年連続で過去最高を更新し、2024年に初めて8000億円を突破したという。冷凍食品の消費額も同様の傾向で、2024年は前年比104.4%の1兆3018億円だった。
この成長をけん引するのが、「プレミアム冷凍食品」と呼ばれているカテゴリーだ。例えば、2022年8月に松屋が松屋銀座内に開業した冷凍食品売場「ギンザフローズングルメ」は、銀座の名店の看板料理や食品アワードの受賞商品などの冷凍食品を扱い、好評を得ている。平均価格は2000〜3000円台で、中には1万円を超える商品もある。
また、三井不動産の子会社・mitaseru JAPAN(ミタセルジャパン、東京都中央区)が展開するプレミアム冷凍食品の通信販売「mitaseru(ミタセル)」は、2025年度の売上高が前年比300%に拡大する見込みだ。
ミシュランガイド掲載店や隠れた名店、予約が取りづらい人気店のメニューを中心に扱っており、この11月に定期便サービスも立ち上げた。詳しくは後述するが、飲食店の負荷を抑えるビジネスモデルとすることで、多忙な名店の商品化を実現しているという。
11月20日に実施されたミタセルジャパンの事業戦略説明会に参加し、ミタセルが高い支持を得る理由を探った。
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