ミタセルは、2023年のサービス開始から順調に成長し、2025年度の売上高は前年比300%を見込む。1000円未満から1万円を超えるものまで幅広い価格の商品を扱い、11月から開始した定期便は、「えらべる」プラン2種類(9990円、1万4958円)と、「おまかせ」プラン1種類(9990円)を用意している。オフラインの販路拡大にも取り組み、明治屋高輪ストアーにてミタセル初の「個食パッケージ」での販売も始まった。
特に売れ行きが良いのは、後楽園飯店の「五目あんかけ焼きそば」(1782円)や日本橋ゆかりの「具たくさんの豚汁」(1458円)、祇園みかくの「但馬の贅沢ビーフハヤシライスソース」(1566円)、Series(シリーズ)の「海老のラクサチリソース」(2484円)などで、家庭では再現しづらいプロの味を堪能できる商品だという。
加えて、店舗では提供していないミタセルのオリジナルメニューや閉店した人気店の商品も人気が高い。全97商品のうち、約50%がオリジナル商品だという。
この11月に発売した「海の恵みのイカ墨リゾット」(2970円)は、ミシュランガイド東京2026で一つ星として掲載されたスペイン料理店「ZURRIOLA (スリオラ)」のミタセルオリジナル商品だ。シェフが納得するまで何度も試作を重ねて、ようやく商品化が実現したという。12月初旬時点で品切れており、注目の高さがうかがえる。
また、初の試みとして「おせち」も発売した。日本橋ゆかりのおせち(1万8954円)、及び「日本橋ゆかり」と「三代目たいめいけん」がコラボした和洋の二段おせち(2万9970円)があり、高価格帯ながら好調に売れているという。ちなみに、おせちは冷凍したものを冷蔵配送して、解凍された状態で届く仕様だ。
惜しまれつつ閉店した飲食店の商品も、また根強い支持がある。これは、ミタセルへ「味」と「技」を受け継いでいく「美味しいの継承」プロジェクトとしてシリーズ化していて、現在4商品を扱っている。
この11月から販売した相撲茶屋 佐賀昇の「復刻・特製柚子胡椒と味わう塩ちゃんこ鍋」(1.5〜2人前、3996円)も、その一つ。高級料亭が立ち並ぶ銀座の名店として食通に親しまれてきたが、建物や設備の老朽化により2024年7月に閉店した。こちらも反響が大きく、すでに品切れになっている。
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