華々しい戦略発表の一方で、課題も見え隠れする。
気がかりなのは、ドコモがすでに経験した「非連続な成長」の難しさだ。ドコモは2023年にマネックス証券を子会社化し、2026年度に500万口座という目標を掲げた。だが現状は約270万口座にとどまる。
マネックス証券側は「ギャップは生じている」と率直に認めつつ、市場環境やセキュリティ問題の影響を挙げる。dポイントとの連携強化など施策は打っているものの、当初描いた成長曲線には届いていない。
住信SBIネット銀行でも円山社長が掲げた「非連続な成長」だが、詳細な計画は来年発表予定の3カ年計画と10年ビジョンに持ち越された。巨大な会員基盤をどこまで銀行口座の開設につなげられるか。マネックス証券での経験を踏まえれば、道のりは平坦ではない。
ネット上では、買収発表に続く今回の社名変更を受けて、先日上場したSBI新生銀行への乗り換えを検討するという声も多数挙がっている。住信SBIネット銀行はSBI証券との強固な連携が魅力だったが、ドコモ傘下となりマネックス証券との連携が強化される中、SBIグループ内での一貫したサービスを求める利用者の流出リスクは無視できない。
通信、ネット銀行、信託銀行という異なる業態の3社が手を組み「くらしと金融の境目のない未来」を掲げた。楽天、au、PayPayとの経済圏競争で出遅れていたドコモが、このパートナーシップで巻き返せるか。2026年8月の社名変更に向けて、具体策の積み上げが問われる1年となる。
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