懐かしの「屋上遊園地」、なぜ今復活? 松坂屋の“逆張り戦略”地域経済の底力(1/4 ページ)

» 2026年03月03日 08時00分 公開
[伏見学ITmedia]

著者プロフィール

伏見学(ふしみ まなぶ)

フリーランス記者。1979年生まれ。神奈川県出身。専門テーマは「地方創生」「働き方/生き方」。慶應義塾大学環境情報学部卒業、同大学院政策・メディア研究科修了。ニュースサイト「ITmedia」を経て、社会課題解決メディア「Renews」の立ち上げに参画。


 かつて百貨店は大きな存在感を放っていた。売り場にはいつも人だかりができ、昼時にはレストランが混雑、子どもたちが屋上の遊園地で遊ぶ光景が日常だった。読者の中にも、百貨店で過ごした思い出がある方も多いだろう。

 しかし今、そうした屋上遊園地は全国にわずか4カ所しかない。そして、そのほとんどが最低限のメンテナンスしかされておらず、“昭和”がそのまま残っている状態だ。

 収益性も低いことから閉鎖が相次いでいるが、47年ぶりにリニューアルする決断を下した百貨店がある。名古屋の中心街・栄にある松坂屋名古屋店だ。

屋上遊園地をリニューアルした松坂屋名古屋店(筆者撮影)

 2025年3月にリニューアルオープンした屋上遊園地は、約700坪の敷地に、懐かしい遊具はもちろん、身長測定や反復横跳びなどの体力測定ができるスポットがあるのが特徴だ。

 リニューアルオープン後の客足も順調に伸びており、筆者が取材のため平日の午前中に訪れた時は、子連れの家族が5組ほどいた。子どもにせがまれ、乗り物の遊具に何度も小銭を投じる親。昔と変わらぬ家族団欒(だんらん)の光景がそこにはあった。屋上遊園地の月の平均売り上げも、従来の2.5倍から3倍に伸びているという。

 収益源とはなりにくい屋上遊園地が相次いで閉鎖される中、なぜ松坂屋名古屋店は今回の大刷新に踏み切ったのか。そして収益が伸びている要因は何なのか。

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