なぜ若者が「編み物」にハマるのか カフェでは“編み活”、毛糸売上は2年で6倍(2/5 ページ)

» 2026年03月08日 08時30分 公開
[小林香織ITmedia]

多言語が飛び交う毛糸売り場

 2月下旬の平日、JR新宿駅から徒歩2分にある新宿オカダヤ本店を訪れた。午前10時30分の開店から間もないタイミングで、6階にある毛糸売り場はまだ落ち着いていた。

 ところが、取材を始めて約15分後、気づくとフロアに人があふれていたのだ。国内客だけでなく、多くの訪日外国人客も熱心に毛糸を吟味して、次々とカゴに入れている。誰かと電話をしながら、お目当ての毛糸を探す人も。欧米からアジアまで国籍は幅広く、子どもを連れて家族で来店している人もいた。

11時頃から店内が騒がしくなってきた(筆者撮影、以下同)

 新宿というエリア柄、訪日外国人が多いのは不思議ではないが、毛糸売り場にこれほどの外国人がやって来るのは意外だった。平日の日中でもかなりの混み具合だったが、夕方以降や週末はさらにごった返すそうだ。

 「外国人のお客さまは、以前から多く来店されています。Google マップの口コミやSNS、ガイドブックを見て来店する方が多く、1つのビルで手芸用品がこれほどそろう店が珍しいようです」(齋藤氏)

 聞けば、海外には毛糸専門店はあっても、1つの店で何でもそろう「手芸専門店」は少ないのだという。新宿オカダヤ本店は2025年3月に移転オープンし、2つのビルにまたがっていた店舗を1つの新たなビル内に集約。現在は、より買い物がしやすくなっている。

特別な技法を使わず、編むだけでオシャレな模様ができあがるドイツ製の毛糸「Opal(オパール)」は人気シリーズの一つ

 移転前もワンフロアが毛糸で埋め尽くされていたが、移転後はさらに売り場を拡大。約5000種類から約8000種類に増えたという(レース糸やコットンなど夏向けの糸も含む)。色展開を全種類取りそろえたり、欧州各国や韓国から直輸入した毛糸も扱っていたりする。海外の毛糸は国内製品と比べて、「質感や色がかわいい」と女性から好まれているそうだ。

 「以前は暖かくなると売り上げが落ち着いていましたが、最近は季節を問わず売れています。夏でもモヘア(アンゴラ山羊から採取した毛のこと)や毛足の長いファーの毛糸を取り扱いますし、関東ではオカダヤでしか買えない毛糸もあり、それらを目当てに来店する方も多いですね」(齋藤氏)

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