では、企業はこれらのダイバーシティにどのように向き合っていくべきか。
本調査では、年齢や性別などの「属性のダイバーシティ」、性格やスキル、経験などの「価値観のダイバーシティ」に加え、人と人とのつながり方の多様性を示す「関係のダイバーシティ」という3つの視点から分析した。
その結果、属性や価値観のダイバーシティが高まるほど、ダイバーシティへの一般的な受容度は高まる一方で、個人的な抵抗感も強まる傾向が見られた。
これに対し、関係のダイバーシティは受容度を高めつつ抵抗感を下げる効果が確認され、チームパフォーマンスやイノベーション活動の促進、働く不幸せ実感の低下にもつながっていた。
さらに、関係のダイバーシティが高い組織ほど、属性や価値観の多様性が「働く幸せ」に結びつきやすいことも分かった。
関係のダイバーシティを高めるには、1on1ミーティングやメンター制度、社内勉強会などのコミュニティ施策を通じて、社員同士のネットワークを広げ、交流の頻度や内容を多様化させることが有効だという。
パーソル総合研究所主席研究員の小林祐児氏は「属性のダイバーシティや価値観のダイバーシティといった既存の議論の最大の問題は、それぞれの人材の関係性が考慮されてこなかった点にある。ダイバーシティを議論する際は『どんな人がいるか』だけでなく、『人材がどう関わっているか』という視点が重要になる」と分析した。
調査は20〜60代の一般社員(10人以上の企業での勤続1年以上)3000人と、会社の20〜60代の役職者(主任・リーダー相当以上)と経営者500人を対象にインターネットで実施した。期間は2025年10月15〜20日。
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