一方、活況を呈する市場の中でも企業間格差は広がっている。スポーツ用品販売では大手の寡占が強まっている。
売上高100億円以上の企業は25社(構成比2.4%)にとどまるが、売上高合計は1兆2072億円(同73.4%)と全体の7割超を占めた。
これに対し、売上高5億円未満の企業は841社(同81.2%)と8割を超えるものの、売上高合計は809億3541万円(同4.9%)と5%に届かなかった。
純利益では、全体の8割超(82.2%)が黒字だったが、約3割(29.1%)は減益となっており、収益格差の拡大が浮き彫りとなった。
2025年のスポーツ用品販売の倒産は43社(前年比2.2%減)だった。一方、休廃業・解散は220社(同32.5%増)となり、過去10年間で最多を更新した。
屋外スポーツは天候の影響を受けやすく、近年の異常気象により季節商品の売れ行きが不安定になっている。さらに、少子高齢化により競技人口が減少している種目もある。
中小・零細企業は、大手との価格競争に巻き込まれない差別化戦略が求められている。顧客開拓に乗り遅れた事業者の淘汰は、今後も進む可能性が高い。
東京商工リサーチは、「ブランド力と豊富な品ぞろえ、価格競争で優位に立つ大手は、人気アスリートを起用したプロモーションとスケールメリットを押し出し、攻勢を強めている。一方、中小・零細企業は特定カテゴリーに特化した商品展開など、独自の価値を創出することで顧客を囲い込めるかが鍵となる」と分析している。
本調査は、東京商工リサーチの企業データベース(約440万社)から、日本産業分類のスポーツ用品卸売業・小売業を対象に抽出した。2024年10月〜2025年9月期を最新期とし、5期連続で業績が判明した1035社を分析した。
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