業務を「3000項目に分解」 NTTファシリティーズが追求した「出社の価値」を見つける方程式(1/4 ページ)

» 2026年03月24日 08時00分 公開
[仲奈々ITmedia]

 コロナ禍を経て、多くの企業がオフィスの在り方を問い直している。在宅勤務の定着と出社回帰が並行して進む中「なぜオフィスに来るのか」という根本的な問いに答えを出せずにいる企業は少なくない。

 意義のある出社を実現するには、全業務の実態を把握した上で空間を設計する必要がある。だが、そこまで踏み込んだリニューアルに挑める組織は多くはない。

 NTTファシリティーズ(東京都港区)は、その問いに正面から向き合った。全組織の業務を約3300項目に分解し「オフィスで出社して行うべき活動」を定義した上でオフィスを再設計。2025年7月、分散していた4事業所を集約したリニューアルオフィスが全面オープンした。

 同社ソリューション推進部 ワークプレイスソリューション部門長の木村佐知子氏と、総務人事部 総務企画部門 総務担当の岩崎浩明氏、齊藤将吾氏が、5年にわたるリニューアルの全容を語った。

nf 左から、NTTファシリティーズ岩崎浩明氏、木村佐知子氏、齊藤将吾氏(編集部撮影)

出社→ハイブリッドワークで生まれた課題

 コロナ前まで、NTTファシリティーズの働き方は出社が前提だった。リモートワーク制度は整備されていたものの、利用者は子育て世代など限られた層のみ。しかし、コロナ禍をきっかけに、NTTグループは共通で、日本国内であれば居住地は自由とするなどを定めた「リモートスタンダード」制度を導入。その結果、NTTファシリティーズでも対面とリモートを使い分けるハイブリッドワークが定着した。

 しかし、出社前提だった勤務形態から、突然のハイブリッドワークの移行で、戸惑う社員も少なくなかった。特に、新入社員や中途入社者への影響が大きかったと木村氏は振り返る。

 「リモート勤務では、相手の状況が見えにくく、話しかけるタイミングが掴みにくいという課題がありました。特に入社間もない社員にとって、その壁は大きかったようです」(木村氏)

 加えて、2020年ごろから組織再編による拠点やフロアの分断が表面化していた。これらの課題を解決するため、同社はオフィスリニューアルに踏み切った。

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