新入社員がサクッと会社を辞めてしまうニュースを聞くと、どうしてもわれわれは全ての原因が若者側にあると考えがちだ。かつて自分も若者だったことを忘れ、若者というのは根気がなくてすぐに困難から逃げ出すとか、先々のことも考えずに愚かな行動を取ると一方的に決めつけてしまう。
そういう大人たちの「カチカチの固定観念」が、この問題をどんどん悪化させている。
入社した若者がすぐに会社に見切りをつけて退社してしまうのは、もちろんその若者に問題があるケースもある。しかし、冷静に考えてみれば、簡単に見切りをつけられてしまう会社側にもかなり問題があるはずだ。そういう“不都合な真実”から目を背けて、「最近の若者は根気がない」と根性論を唱え続けてきた結果が「倍速退社」を引き起こしている部分もあるのだ。
「はあ? バッカじゃねえの! 会社側は筆記試験だけではなく、何度も何度も面接を繰り返して、多くの時間と労力を割いて採用しているのに、それを簡単に裏切るなんて人として100%、新入社員に非があるに決まってんだろ」というお叱りが360度から聞こえてきそうだが、そうした感情論はいったん脇に置いて、日本企業の人材採用スタイルを客観的に俯瞰(ふかん)してみると、「そりゃ新人がサクサク辞めていくわな」という結論にならざるを得ない。
若者に限らず、採用した人材がサクサク辞めてしまう最大の原因は「採用ミスマッチ」にある。これは分かりやすく言えば、企業側・採用された側の双方が「あれ? なんか聞いていた話と違うな」とか、「あれ、なんか想像と違うかも」と期待が裏切られてしまうことだ。
この「採用ミスマッチ」が日本企業には非常に多い。なぜかというと、選考方法が「時代遅れ」だからだ。世界のさまざまな調査で「最も精度が低い」という結果が出ている、前近代的な人材採用に執着している。
それは「面接試験」だ。
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