自動車業界は電動化やカーボンニュートラル、新技術の進化、消費者ニーズの変化など、さまざまな課題に直面している。変化が激しい環境の中で、求められる戦略は何か。未来を切り開くには、どうすればいいのか。本連載では、自動車業界の未来を多角的に分析・解説していく。
新車をディーラー以外の販売店で購入し、トラブルに巻き込まれるケースがこのところ増えている印象がある。それは「クルマはディーラーで購入するもの」という感覚を持つ人からすれば不思議なことかもしれない。
しかし、実態としては地方のユーザーほど、ディーラーではなく、地元の整備工場などを通じて新車を購入する傾向がある。ディーラーが密集する都市部とは違い、特に地方ではユーザーを支える整備工場の存続が欠かせないからだ。
近年、その整備工場や自動車販売店の存在が危ぶまれている。倒産による車両代金の返金トラブルがその一例だ。
なぜそのようなことが起きるのか。自動車販売の慣習と変化を見ていくと、理解できるのではないだろうか。
「自動車ディーラーはクルマを販売するところで、整備工場は整備だけを行う拠点」。そう思っている人も少なくないかもしれないが、実際には両者の業務はかなり重なっている。ほぼ同じ業務内容をカバーしている、と言ってもいい。
ディーラーでも整備工場を備えており、修理や点検、車検などを請け負っている。対して整備工場は、クルマの整備や修理を専門に行っているという印象だが、実際には修理はもちろん、新車販売から自動車保険の取り扱い、オーディオやカーナビの取り付けまで何でもこなしている。
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