訪問先が決まったら、次はルート設計だ。最新のGoogleマップでは、自分の営業車のエンジンタイプを登録できる。そしてその車種ごとに燃費を最小化するルートを算出できるのだ。AIが道路の勾配、渋滞予測、走行速度の安定性を分析し、ガソリン代を削減するルートを提案してくれる。
EVなら現在のバッテリー残量と、高低差から充電スタンドへの立ち寄り計画まで構築してくれるようだ。
このエコルート機能には、もう一つの価値がある。環境意識の高い顧客への訪問時に「弊社では移動時の排出ガスを最小化するAIルートを採用しています」と一言添えるだけで、企業としての姿勢をさりげなく伝えられる。
2024年から本格導入された「イマーシブ・ビュー」も活用してみよう。AIが何十億枚もの画像を合成し、建物の内部や周囲の状況を3Dで再現する機能だ。
初めて訪問する大規模工場やオフィスビルでは「受付はどこか」「搬入口はどこか」が分かりづらい。そのせいで現地でうろつくことがある。その点、イマーシブ・ビューを使えば、“鳥の目線”からズームインして、建物の裏側の搬入口や、高さ制限のある高架下を確認できる。初回訪問でまごつく姿はそれだけで「準備不足」の印象を与えてしまう。事前に3Dで下見ができる時代に、現地で迷う理由はない。
これら5つの活用法に共通するのは「訪問前にどれだけ相手を理解できているか」だ。このような「準備力」が営業生産性に直結するのは、説明するまでもないだろう。
それに「Googleマップを使いこなしていること」を言えば、多くの顧客はそれだけで聞く耳を持つはずだ。
「燃料代って、バカにならないですよね? Googleマップを使いこなすだけで、かなり節約できますよ」
「ライバル店の、膨大な口コミ情報を要約すれば、差別化戦略にも生かせますよ」
こんなネタを披露するだけで「もっと教えて」「それでそれで?」と言われるものだ。
このように、Googleマップは今や単なる「便利地図」ではない。どこにポテンシャルがあるかを見極め、訪問ルートを最適化し、精度の高い仮説まで考えてくれる「営業参謀」だ。
移動の前に地図を開くのは当たり前のこと。今は「なぜここへ行くのか、ここで何を提案すべきか」の答えを見つけるために地図を開く時代になった。ぜひAIで強化されたGoogleマップを活用してみてほしい。すぐに成果が出なくても、何度も活用することで、次々とアイデアが湧いてくるようになるだろう。
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