ホームセンター業界の市場規模推移と上位の顔ぶれは図表1、2の通りである。市場規模は2000年代以降、概ね横ばいで推移している。大手による寡占化はかなり進行しており、4兆円の市場規模のうち、この時点で上位8社の市場シェアは67%となっている。
そこからコーナンとアレンザのグループ化、今回のアークランズとジョイフル本田の経営統合と動いたため、上位8社のシェアは約73%まで上昇した。ホームセンター業界が寡占化へと向かう背景については、現在の環境について補足しておく必要があるだろう。
ざっくり言えば、(1)これから加速する市場縮小、(2)インフレ転換による人件費の急増、(3)輸入依存の仕入れ、という構造である。(2)、(3)については、人手不足と人件費高騰、円安やアジアでの生産コスト上昇といった全産業共通の課題である。この業界に特徴的なのは「ホーム=家回り需要」という市場動向である。
ホームセンターの需要は人口規模ではなく、戸建て住宅の敷地面積規模(戸建ての数×敷地の広さ)との相関性が高い(図表3)。つまり、庭付き一戸建ての広い家がどの程度存在するかによって、その地域の需要が左右される。
ホームセンターの商品ジャンルは、日用品・家庭用品、DIY、工具・建材、エクステリア、ガーデニング、ペット、アウトドアなど多岐にわたるが、家と庭の大きさによって支出が大きく変わることが分かる。つまり、集合住宅や庭のない狭小住宅が多い大都市の人口密集地では、世帯当たりのホームセンター需要は小さくなる。
このため、人口が圧倒的に多い東京と、埼玉・千葉で市場規模が大きく変わらないのは、広い戸建ての総量の影響が大きいためである。結果として、ホームセンター需要は大都市中心部ではなく、郊外や地方が主戦場となる。
しかし現在の日本では人口減少や高齢化、空き家の増加、集合住宅への移住といった要因により、こうした需要は今後急速に縮小していくことが避けられない。したがって現状は横ばいに見える市場も、実態としては縮小均衡へ向かう過程にあるといえる。
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