なぜ外資は「高級ホテル」ではなくビジホを増やすのか 日本人の旅行スタイルに異変スピン経済の歩き方(4/6 ページ)

» 2026年05月13日 08時00分 公開
[窪田順生ITmedia]

「ビジネスホテル観光」を選ぶことが多い日本人

 観光庁が2026年2月に発表した「宿泊旅行統計調査」(2025年の年間速報値)を見ると、その現実が浮かび上がる。

 同調査によれば、日本人旅行者の延べ宿泊者数は4億7561万人泊で、前年に比べて3.8%減少してしまった。人口ボリュームゾーンであり、観光消費を支えてきた「団塊の世代」が後期高齢者にさしかかって宿泊旅行を控えるようになったことも影響しているとみられるが、注目すべきは「宿泊施設の稼働率」である。

2025年の延べ宿泊者数(出典:観光庁の発表資料

 2025年の客室稼働率を施設タイプ別に見ると、最も高かったのはビジネスホテルで75.3%だった。シティホテル(74.2%)を上回り、リゾートホテル(56.9%)や旅館(38.4%)との差も大きかった。

 訪日客の中でもバックパッカーやファミリー層は、旅行費用を切り詰めるためにビジネスホテルを選ぶことはよく知られているが、日本人の場合、それ以上の傾向を示すデータがある。

 データ販売や調査代行などを手掛けるナビット(東京都千代田区)が2023年4月に実施したホテルに関する調査によると、全国の男女1000人に聞いた「よく利用するホテル」で最も多かったのは「ビジネスホテル」(30.3%)だった。

泊まることが多いホテル※複数回答可(出典:ナビットのプレスリリース

 「出張利用が多いからではないか」と思うかもしれないが、そうではない。調査対象者にホテルを利用する理由を尋ねたところ、「出張・ビジネス」と回答したのは8%しかいない。つまり、ビジネスホテルをよく利用すると答えた人の多くは、観光やレジャー目的で利用していることになる。

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