これにはうなずく人も多いはずだ。筆者も出張でいろんな地域のビジネスホテルを利用するが、そこでは、リュックサックを背負ったカップルや、スーツケースを引くファミリー客の姿を見かける。つまり、ビジネスホテルを「サラリーマン向け宿泊施設」とみなすイメージは、すでに古く、現在は、節約志向の日本人旅行者の「定宿」なのだ。
こういう現実を理解すれば、外資系がこぞってビジネスホテルに参入する理由が分かる。いくらインバウンドが右肩上がりで増えているとはいえ、やはり宿泊施設の利用者は日本人が圧倒的に多い。先ほどの観光庁の延べ宿泊者数を見ても、日本人旅行者は外国人旅行者の約2.7倍だ。
しかも、先ほど申し上げたように、外国人旅行者は消費額が大きい一方で、パンデミックや国際情勢の影響で急に来なくなることもある。「多角経営戦略」を進める外資ホテルチェーンとしては、このようなリスクを最小限に抑える事業ポートフォリオを構築しなくてはいけない。
インバウンド向けのホテルを整備しながらも、節約志向の日本人旅行者向けのビジネスホテル市場も押さえておくべき、となるのは当然だろう。
加えて、外資がビジネスホテルを「安定した市場」だと考えるのは、節約志向の日本人旅行者だけでなく、本来のビジネスユースも順調に増えていくことが予想されるからだ。
いくら「ビジネスホテル観光」が主流になっても、東京、大阪、名古屋などの大都市圏は出張客がそれなりに利用してくれる。それ以外の地方都市のビジネスホテルもこれから「特需」が待っている。それは「老朽化したインフラの全国的な補修整備バブル」だ。
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