今、日本全国で、高度経済成長期に整備された道路が陥没して、下水管が破裂する事故がたびたび発生している。人口増加を背景に整備してきたインフラの老朽化が進んでいる。
これらを修繕していくのは、地元の建設業者だけでは難しいことは言うまでもない。通常業務だけでも手一杯なところに、突発的な事態への対応も求められるため、人手不足に陥りやすい。当然、さまざまな地域から技術者に応援に来てもらう必要がある。宿泊先としてビジネスホテルの需要が高まる。
こうした需要は、今後日本全国で拡大していく可能性が高い。コロナ禍でも、万博や五輪関連の工事関係者によって、ビジネスホテルが満室となり、なかなか部屋が取れない「ビジホ特需」と呼べる状況があったが、それが再び「インフラ危機」で繰り返されるのだ。
このような事業環境や日本人の懐具合を総合的に考えると、外資ホテルチェーンにとっても「ビジネスホテル」が魅力的なマーケットだと分かるだろう。
もちろん、国内ホテルチェーンも外資の進出を指をくわえて見ているわけではない。トレーラーホテルやコンテナホテルなどで、超格安ビジネスホテルを展開し、迎え撃つはずだ。
日本人旅行者にとってはビジネスホテルの低価格競争が激化してくれたほうがありがたい。一方で、それは「安いニッポン」がさらに進行していくことになるため、消費者はどんどん貧しくなる。
そう遠くない未来、この国では外国人観光客は高級ホテルやリゾートホテル、日本人観光客はビジネスホテルという「すみ分け」が当たり前の世の中になるかもしれない。
テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。窪田順生のYouTube『地下メンタリーチャンネル』
近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受
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