本音を言わない最大の原因は「言っても変わらない」という無力感にあります。たとえ採用されなかったとしても「〇〇さんの『このスケジュールだと現場がパンクする』という指摘を受けて検討した結果、納期は変えられないけれど、チェックの回数を増やしてフォローする体制にしました」といった具合に、異論が組織の思考プロセスに影響を与えた事実(フィードバック)を、全てのメンバーの前で伝えてください。
「自分の意見が意思決定に役立った」という感覚こそが、真の心理的安全性の担保となり、次の発言を生む土壌になります。この感覚は「会社への誇り」につながるため、SNSへのネガティブな投稿の抑止も期待できます。
まずはリーダーが、本音ではなく、異論を面白がることから始めてみてください。
東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。千葉大学教育学部を卒業後、全日本空輸に入社。気象予報士としてテレビ朝日系「ニュースステーション」などに出演。その後、東京大学大学院医学系研究科に進学し、現在に至る。
研究テーマは「人の働き方は環境がつくる」。フィールドワークとして600人超のビジネスマンをインタビュー。著書に『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアシリーズ)など。近著は『残念な職場 53の研究が明かすヤバい真実』(PHP新書)、『面倒くさい女たち』(中公新書ラクレ)、『他人の足を引っぱる男たち』(日経プレミアシリーズ)、『定年後からの孤独入門』(SB新書)、『コロナショックと昭和おじさん社会』(日経プレミアシリーズ)『THE HOPE 50歳はどこへ消えた? 半径3メートルの幸福論』(プレジデント社)、『40歳で何者にもなれなかったぼくらはどう生きるか - 中年以降のキャリア論 -』(ワニブックスPLUS新書)、『働かないニッポン』 (日経プレミアシリーズ) 、『伝えてスッキリ! 魔法の言葉』(きずな出版)など。
新刊『「老害」と呼ばれたくない私たち 大人が尊重されない時代のミドル社員の新しい働き方』(日経BP 日本経済新聞出版)発売中。
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