「オールジャパン=負けフラグ」を払拭できるか 米巨大ITに挑む「国産フィジカルAI」の勝算と課題(1/3 ページ)

» 2026年06月09日 08時00分 公開
[ITmedia]

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 ソフトバンク、ソニーグループ、ホンダ、NECなどが中心となり、AI基盤モデルを開発する新会社が設立される――。4月12日、各メディアがこのニュースを一斉に報じた。目指すのは、1兆パラメータ規模の「国産フィジカルAI」の開発である。なぜ今、日本企業が連合を組み、巨額の投資をしてまで独自のAIを開発する必要があるのか。本稿では、その背景と戦略をひも解く。

「国産フィジカルAI」に勝算はあるのか(ゲッティイメージズ)

本記事は、アイティメディアが運営する動画メディア「TechLIVE」で公開した動画『ソフトバンク・ソニー・ホンダが集結。なぜ今「国産フィジカルAI」なの?【ITmedia ニュース解説】#42』を基に作成しています。動画の内容は2026年5月22日公開当時のものです。

なぜ今「国産」なのか?迫るデジタル主権の危機

 近年、OpenAIやGoogleをはじめとする米国の巨大IT企業がAI開発において覇権を握っている。しかし、これらの海外製の汎用AIに依存し続けることには大きなリスクが伴う。他国の政治的都合や企業の方針によって、突然利用制限がかけられたり、不利なルールを押し付けられたりする懸念があるからだ。

 実際に、Anthropicの高性能な新モデル(通称ミュトス)が、悪用を防ぐという理由から当初米国企業に限定公開され、日本の研究者や企業がアクセスできないという事態も起きた。ホルムズ海峡封鎖による原油不足のリスクになぞらえられるように、自国のルールで安全かつ継続的に利用できる「国産(ソブリン)AI」を持つことは、デジタル主権の観点から不可欠となっている。

日本の強み「フィジカル」に活路

 とはいえ、今から文章作成などを行う「汎用AI」の領域で先行する米国企業に真っ向から勝負を挑んでも、追いつくのは極めて困難だろう。そこで日本企業連合が活路を見出したのが、物理空間に作用する「フィジカルAI」への特化である。

 今回の連合には、通信のソフトバンク、ITインフラのNECに加え、モビリティー領域のホンダ、ロボティクスやセンサー技術に長けたソニーグループ、さらには日本の中核を担う製造業が集結している。つまり、日本が世界に誇る得意領域にリソースを集中させることで、米巨大IT企業との直接対決を避けつつ、勝機を見出す戦略が敷かれている。

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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。

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