当然だが、AIは何回やり直しをさせられても疲弊しない。「また直させられた」という感情が湧くこともない。「自分の仕事を認めてもらえなかった」と傷つくこともない。1万回やり直しを命じても、1万1回目も完全にニュートラルな状態で応答する。
彫刻家が丸太から像を削り出すとき、削りすぎた木に「申し訳ない」とは思わない。1回削って、また削って、また削る。それを繰り返すことで作品が完成する。AIへの指示も同じと考えよう。
1回目は大まかな形を出す。3回目でニュアンスを整える。10回目で細部を磨く。それがAI活用の基本だ。
罪悪感を持つ必要はない。持つべきは「どう指示すればより良いものが出るか」という問いだけだ。
実のところ、私も「気疲れ」することはある。だからAIを効果的に使うために(うまく付き合っていくために)、リフレーミングを心掛けたい。
「気を遣う相手」と捉えるのではなく、「徹底的に付き合ってくれる伴走者」だと思えばいいのだ。
AIは、何度でも、何時間でも、疲れずに付き合ってくれる。こちらの要求が高ければ高いほど、アウトプットは上がる。遠慮することはない。遠慮すれば、その可能性を自分で潰していることになる。
AIが職場に当たり前のように入ってきた今、「使えるかどうか」だけでなく「どう使うか」が問われている。技術の習得だけでなく、AIとの心理的な距離感をどう取るかも、これからのビジネスパーソンに必要なスキルだと思う。
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